シエルちゃんの部屋

冒険日記番外編「暑さと冷たさと冷たさと・・・・・」



  シエル「ふぅ〜、おいしかったぁ(^ ^)ごちそうさま、ルゼちゃん。」
   ルゼ「ひどいにゃ、シエルにゃん(^ ^;;ウチのおやつ食べたにゃ〜。」
  キーナ「人の物を断り無く食べるのは、良くないことですよシエル。ルゼさんに謝りなさい。」
 ティレス「シエルさん、謝った方がいいですよ。このままではルゼちゃんがかわいそうです。」
高山植物を採取し終えて帰宅したシエル達は、食堂に直行するとルゼとティレスがお茶をしていた。
そしてテーブルの上には美味しそうなお菓子もあったので、シエルはそのお菓子に飛びついたのである。
そしてあっという間にお菓子を食べてしまったが、そのお菓子はルゼのおやつだったのでルゼは怒ったのである。
  シエル「ご、ごめんなさい(^ ^;;お腹が空いてたもんだから、つい・・・・・。
      お詫びに何か買ってくるから、少しのあいだ待っててくれるかな?」

   ルゼ「買ってくるのはダメにゃ、シエルにゃん。シエルにゃんが何か作ってにゃ。」
 ティレス「なるほど、その方が心がこもってていいですね(^ ^)シエルさん、そうしませんか?」
  シエル「う〜ん・・・・・・・・・・・。うん、分かった。じゃあ今から作るね。」
代わりのお菓子を買ってくるのより、手作りの方が心がこもっているのは当然のこと。
それにシエルの作るお菓子もそれなりに美味しいので、ルゼはその方法にしたのである。
  キーナ「どの様な物ができるのか、楽しみですね。では私は実験をして時間を潰します。」
  シエル「そんなに珍しいのは作れませんよ(^ ^;;ところでキーナ様、何の実験するんです?」
  キーナ「先ほど採取した高山植物を使って実験です。何ができるかは、できてのお楽しみ。」
集めた高山植物は何かの材料になるようで、キーナは今から実験をしてそれを作り出すようである。
するとシエルの近くにいたルゼが、キーナの側に移動してキーナの服を数度引っぱってから話し始める。
   ルゼ「実験にゃら、地下の実験室を使うといいにゃ(^ ^)西の間の隣に階段あるにゃ。」
  キーナ「・・・・・では、お言葉に甘えます。そちらの方を行けばいいのですか?」
エスティア「私が案内します、キーナ様。それでよろしければ見学したいのですが。」
実験室に案内しつつ見学したいとエスティアが言ったので、キーナは少し考えたがしばらくして笑顔になる。
  キーナ「いいでしょう。エスティア、案内してくださいな。」
エスティア「はい、ありがとうございますキーナ様(^ ^)では私についてきてください。」
  キーナ「シエル、お菓子ができましたら私達も呼ぶのを忘れないように。では行きましょう。」
そう言うとエスティアとキーナは、地下の実験室へと向かっていった。そしてシエルは台所に移動して
お菓子作りの材料を探し始め、材料を台の上に置いては次の材料を取りにいくのを繰り返した。
  シエル「これとそれとこれとそれそれこれ・・・・・っと。まあ、こんなところかな?」
   ルゼ「うにゃにゃ、けっこうにゃ量の材料にゃ。」
 ティレス「本当に凄い量ですね・・・・・。シエルさん、自分の分も作るつもりですね。」
台の上に置かれた材料の量を見てルゼとティレスは驚いたが、ティレスは何故か想像がついた。
するとそれを聞いたシエルの顔が赤くなってきて、頭をポリポリとかきつつ話し始める。
  シエル「・・・・・実は今から作るやつは、少量じゃ作れないのよ(^ ^;;そう言う訳だから
      あとは出来上がってからのお楽しみ。さあさあ、出てった出てった。」

   ルゼ「お、押さないでにゃ〜(^ ^;;分かったにゃ、出来上がったら呼んでにゃ〜。」
 ティレス「それではルゼさん、お庭でお話でもしてましょう(^ ^)シエルさん、頑張って(^ ^)」
  シエル「よぉ〜っし、頑張って作るぞ〜。まずはこれをこれして・・・・・っと。」
ルゼとティレスが台所から出ていき、シエルは気合いを入れたあとお菓子を作り始める。

一方その頃、エスティアとキーナは地下の実験室の前に到着して、今まさに扉を開けようとしている。
エスティア「こちらが実験室になります。結構使い勝手がいいんですよ(^ ^)」
  キーナ「・・・・・思った以上に器具とかも揃っているようですね。これなら追加器具無しでも
      実験ができそうです。では、実験を始めましょうか・・・・・。」

実験室の中に入ったキーナは、中を一通り見渡して器具とかの揃い具合を確認する。
そして器具の確認が終わると、何もないところから白衣を取り出してそれを着て準備に入る。
エスティア「キーナ様もシエルさんと同じ荷物入れですね。何も無い所から白衣が出ました。」
  キーナ「時空魔法が使えれば、この位は誰にでも使えますよ。ではエスティア、花を・・・・・。」
エスティア「は、はい・・・・・。青い花と、その他3色の花。そして残りの草です。」
キーナに言われてエスティアは荷物入れから花と草を取り出すと、容器ごと作業台の上に置いた。
  キーナ「ではエスティア。まずその草をよく洗い、終わったらアルコールに漬けてください。」
エスティア「はい、分かりました(^ ^)洗うのは普通の水でいいのでしょうか?」
  キーナ「ええ、それで構いません。では私は青い花の方を煮沸精製していきましょう。」
いよいよ実験が始まり、エスティアは草の洗浄。キーナは青い花の花びらを透明な薬品の入ったビーカーに
1枚ずつはがしてはすぐに入れるを繰り返した。そして全ての花びらを入れ終わるとそれを火にかける。
すると徐々に温められた薬品が煮立ち始め、透明だった液体が少しずつ青色に変わっていく。
エスティア「キーナ様、アルコール漬けまで終わりました。次は何をすればいいでしょうか?」
  キーナ「緑の花の花びらをこの薬品に漬け、青の花と同じように煮沸精製してください。
     ただしこの緑の花の方は、薬品の色が透明度3になりましたら火を止めてください。」

エスティア「はい、分かりました。ではビーカーを用意しまして・・・・・。」
キーナの指示を受け、エスティアは次の作業に進む。そしてキーナも残りの花の精製にとりかかる。
  キーナ「この3色の花は冷沸精製しますから、終わるまで話し掛けないように。
      ・・・・・‡¶♪♯Å♭∬∇∝¢@§、急冷にて沸せよ〜。」

エスティア「魔法を使っての精製・・・・・凄いです。この先どうなっていくのでしょうか?」
3色の花の花びらが入ったオレンジの薬品入りビーカーに向かって、キーナは魔法を唱え続ける。
すると瞬時に液体が沸騰し始めたが、徐々にビーカーも白っぽくなってきたのでエスティアは不思議に思う。
そしてその状態が数分続いたあと、キーナは魔法を唱えるのを止めてビーカーの様子を眺めている。

一方その頃、シエルは台所で混ぜ合わせた材料を型に流し込んでいた。
  シエル「・・・・・こんなところかな?味見もしっかりやったし、あとは焼くだけっと(^ ^)」
シエルが作っているのはスポンジのようで、これから焼きに入るところのようである。
そしてその横には生クリームの材料が並んでいて、焼いてる時間で生クリームを作るのだろう。
  シエル「残るはクリーム作りだけど、これが難問なのよね(^ ^;;頑張っていきますか〜。」
シエルは材料を確認して気合いを入れると、1つずつ丁寧に材料を加えていき生クリームを作りだす。

一方その頃、庭先では木の下でティレスとルゼが話しをしている。ルゼはティレスの膝枕で横になりながら。
 ティレス「シエルさん、美味しいお菓子を作ってくれるといいですね(^ ^)」
   ルゼ「シエルにゃん、食べるの好きにゃけど作るのはムラがあるにゃ(^ ^;;」
 ティレス「まだまだ修行中と言ったところですね。それにしてもいい天気です・・・・・。」
   ルゼ「うにゃあ〜、眠くなってくるにゃ・・・・・。木の下は涼しいにゃ・・・・・。」
外は日ざしも強く気温も結構高いのだが、木々の葉がいい具合に日よけになってこの場だけは涼しいようだ。
そしてその陽気の良さでルゼは眠くなってきたようで、大きなあくびをすると目を腕でこすった。
するとそれを見たティレスがルゼの頭を優しく撫でる。それはまるで母親が子供を寝かしつけるように・・・・・。

一方その頃、実験室では実験作業が最終工程に入っていた。
  キーナ「あとはこれら全てを1つの容器に入れ、特殊な術を唱えれば完成します。」
エスティア「また魔法なのですか・・・・・。私の知ってる調合からは超越しています(^ ^;;」
  キーナ「ですから普段は人には見せないわ。エスティア、あなたは特別に・・・・・ですよ。」
エスティア「・・・・・・・・・・はい、ありがとうございます(^ ^)」
キーナが特別と言った訳が分からなかったが、深く聞くのは悪いと思ったエスティアは素直にお礼を言う。
するとキーナはニコッと笑うと、最終工程のため魔法を唱える準備を始めた。
  キーナ「ではこれから術を唱えていきます。赤なる爆よ、緑なる爆よ、青なる爆よ。
      混じり合いさらなる爆でこの物を融合したまえ・・・・・。ディヴィレズボムっ。」

エスティア「こ、これは凄い・・・・・です。容器の中が光り輝いて・・・・・あっ、おさまりました。」
  キーナ「うまくいきました、これでレッシヤグジェルの完成です(^ ^)」
エスティア「キーナ様、これ動いてませんか?(^ ^;;大丈夫なのでしょうか・・・・・。」
  キーナ「大丈夫大丈夫、チョット意思があるだけですから。これで涼しく元気になります。」
出来上がった物はまるでスライムのように、うにょうにょと動いていたが害は無さそうである。
それに何が涼しいのかエスティアには分からなかったが、キーナが言うまで聞かないことにした。
その後キーナは出来上がった物を飲み物のビンに入れ、何かつぶやいたあとその容器をしまい
使った実験器具を1つずつ丁寧に洗浄して、水を布で丁寧に拭いて元のあった場所に戻した。

ちょうどその頃、台所ではシエルがケーキの仕上げ作業に入ろうとしていた。
  シエル「・・・・・よしっと、スポンジもうまく出来た♪あとは仕上げるだけ〜。」
シエルは焼き上がったスポンジを3枚に切り、クリームを使って果物をあいだにはさんでいく。
そしてはさみ終わったら先ほどとは違うクリームを使い、ケーキらしく仕上げていった。
  シエル「ふんふんふ〜ん♪・・・・・こんなところかな?あとは冷やして出来上がりっと(^ ^)」
クリームを塗り終わり、見た目はデコレーションの無いケーキが完成した。シエルはそれを冷蔵庫に入れると
ボウルに残ったクリームをきれいに集めて食べ、その他と道具もあわせて洗った。
  シエル「さてと、冷やすのも数分でいいから、みんなを呼びに行きますか。」
洗い物の終わったシエルは、台所を出て一番近場のルゼ達がいる庭に向かって歩き出す。
そしてしばらくして庭に着いたシエルは、木陰で寝ているルゼとティレスを見つけた。
  シエル「あらら(^ ^;;2人して眠っちゃってる・・・・・。でも出来たら呼んでって言ってたし。」
   ルゼ「・・・・・・・・・・うにゃ?だれかいるにゃにゃ?・・・・・にゃ、シエルにゃんにゃ。」
起こそうかどうかシエルが迷っていると、気配に気付いたのかルゼがゆっくりと目を覚まして辺りを確認する。
するとシエルだと確認できたようでゆっくりと起きあがったが、それと同時にティレスも目を覚ました。
 ティレス「・・・・・あらら、私も寝ちゃってたようですね(^ ^;;ルゼさん、よく眠れましたか?」
   ルゼ「にゃっ(^ ^)ありがとにゃ、ティレスにゃん♪シエルにゃんのケーキも出来たにゃにゃ。」
  シエル「あとはエスティア達を呼んでくれば、冷やしもバッチリだよ(^ ^)」
 ティレス「それだったら私が呼んできましょう。ルゼさんはシエルさんと先に食堂へどうぞ。」
シエルは自分でエスティア達を呼びに行こうとしたが、それより前にティレスが歩き出していたので
ティレスの厚意に甘えることにした。そしてシエルはルゼと一緒に、食堂に向かって歩き出す。
   ルゼ「シエルにゃん、どんにゃケーキが出来たにゃ?」
  シエル「それは食べてのお楽しみっ♪驚いてくれると嬉しいけどね。」
   ルゼ「にゃにゃっ(^ ^;;お、驚くってどんにゃことにゃ〜(^ ^;;美味しいにゃ?美味しいにゃ?」
  シエル「味については心配ご無用!!チャンと味見もしたしバッチリだよ(^ ^)」
驚くと言われてどう驚くのか心配になったルゼだったが、味は大丈夫だと聞いてホッとした。
そして話しをしている内に食堂に着き、ルゼはテーブルの席に座ってティレス達のことを待つ。
一方シエルは冷やしていたケーキを取りだし、細長い包丁を使って切り分けていく。
しかし元のケーキの大きさが普通のケーキよりも大きいので、切り分けた一切れも結構大きく
皿に載せるとはみ出すくらいだったので、シエルはさらに大きな皿を用意してそれにケーキを載せた。
  シエル「これで見た目もバッチリ・・・・・ねっ。さて、運んでみんなを待とうっと。」
シエルはケーキの載った皿をワゴンに載せて、食堂に運んで皿をテーブルの上に置いた。
するとルゼがまず最初にケーキの匂いをかいでみたが、甘い匂いがあまりしないので不思議に思う。
  シエル「どうかしたのかな?ルゼちゃん。匂いかいだって変な匂いはしないよ〜(^ ^;;」
   ルゼ「違うにゃ違うにゃ。ケーキ特有の甘い匂いをかいでたにゃ。でもあまりしないにゃ。」
  シエル「そんなに甘くしてないから、そのせいじゃないかな?・・・あっ、みんな来たみたい。」
ケーキの話しをしている内に食堂の外から足音が聞こえてきたので、ティレスがみんなを呼んできたと
思ったシエルは自分も席についてみんなを待った。そしてまずキーナが最初に入ってきたのである。
  キーナ「結構早かったのですね、シエル。実験も終わりましたが、それと同じくらいとは
      思ってませんでしたので・・・・・。それが出来上がったケーキですか?」

エスティア「美味しそうなケーキですね、シエルさん(^ ^)食べごたえもありそうですし。」
 ティレス「甘い物は別腹とも言いますし、この位は食べられると思いますよ。」
キーナ、エスティア、ティレスの順で食堂に入ってきて、ケーキを見つつ席についた。
するとそれを確認したシエルはグラスに冷たいお茶を注ぐと、それぞれの前に差し出して話しだす。
  シエル「じゃあみんな揃ったことだし、さっそくおやつといきますか〜(^ ^)
      今までに食べたことがない、不思議な感覚が待ってると思うよ〜。」

  キーナ「・・・・・食べて大丈夫なのでしょうね?シエル・・・。そう言われると不安なのですが。」
   ルゼ「どんにゃ驚きか楽しみにゃ〜。いただきますにゃにゃ、ぱくっ・・・・・・・・・・・!!」
エスティア「る、ルゼさん、どうしたのですか!?大丈夫ですか〜?」
 ティレス「私も食べてみますね、ぱくっ・・・・・!!」
ケーキを食べたルゼが驚いた表情になったので、いったいどうしたのかエスティアと声には出さなかったが
キーナも気になったようだ。しかしティレスは聞くのではなく自分も食べて、ルゼと同じ表情になる。
  シエル「どうかな?ヒヤッとした食感のケーキなんだけど・・・・・。美味しかったかな?」
エスティア「冷たいケーキと言うことですか?シエルさん。」
  シエル「それは食べてみるのが一番だと思うよ。さあさあ、エスティアもキーナ様も食べて。」
ヒヤッとするケーキと言われても、いまいちピンとこなかったエスティアだったが
シエルが食べて感じてみてと言ったので、エスティアはケーキを一口食べて味見をする。
   ルゼ「食べて少しするとヒヤッとするにゃ〜。不思議にゃ、不思議にゃ〜。」
 ティレス「アイスではないのに、この冷たさは不思議な感じですね、でもおいしいですよ(^ ^)」
エスティア「クリームが冷やされた以上に、冷たさを感じさせていますね。どんな材料を使えば
      こうなるのか気になってきます・・・・・。シエルさん、どうなってるのですか?」

食べた者が皆冷たさを感じているので、シエルは満足したようである。そしてどうなってるのかエスティアが
聞いてきたので、シエルはキーナも食べ始めたのを確認すると話し始める。
  シエル「この冷たさはね、フリズメンツシロップって言うのを入れているからなんだよ。
      これをクリームに混ぜると、凍らないけど氷のように冷たくなるって訳。」

  キーナ「なるほど、品種改良したリズメンの花の蜜を使ってるわけですね。
      しかしシエルがケーキを美味しく作れるとは、正直驚きました。」

  シエル「最近ようやくここまで出来るようになったんですよ〜(^ ^)でも大きくしないと
      出来ないって欠点がまだあるんですけどね(^ ^;;まあ困らないからそのままです。」

蜜の名前でその花が分かったキーナも凄いが、シエルはそんなことは気にならなかったようだ。
そしてそのあとはみんなで楽しく会話しながらケーキを食べてお茶を飲み、ルゼも満足したようである。
   ルゼ「美味しかったにゃ〜(^ ^)シエルにゃん、ありがとにゃ〜。」
  シエル「お礼を言われる事じゃないよ〜(^ ^;;元はと言えば、私が悪っかったんだし。」
 ティレス「でもルゼさんも満足いってるんですから、いいじゃありませんかシエルさん。」
   ルゼ「そうにゃそうにゃ、美味しいケーキをありがとにゃってことにゃ(^ ^)」
ルゼにお礼を言われてシエルは照れてしまい、照れ隠しをしたが再びお礼を言われたので、顔が少し赤くなる。
するとそれを待っていたかのように、キーナが飲み物のビンを取り出し、シエルに差し出した。
エスティア「キ、キーナ様(^ ^;;・・・・・むぐむぐむぐ。」
  シエル「これなんですか?キーナ様。それにエスティアの口を押さえて、どうしたんです?」
  キーナ「エスティアのことは気にしないでいいから、これを飲んで顔の赤みをとりなさい。」
  シエル「何だかよく分からないけど、とりあえずいただいてみます。」
キーナは何かを言おうとしているエスティアの口を押さえ続け、シエルが飲み物を飲むのを待った。
そしてシエルは少し不安があったが、飲まないとまた何を言われるか分からなかったので
意を決して蓋を開けて飲み物を一気に飲み込んだ。途中で妙な感覚を憶えつつ・・・・・。
  キーナ「どう、どう?美味しかったかしら?シエル・・・・・。」
  シエル「・・・・・!?!?!?!?な、な、な、な、なんでずが〜ごれ〜(;_;)」
飲み終えたシエルは少しの間をおいて全身が震えだし、その場にうずくまってしまった。
そのためルゼとティレスは心配になり、シエルの側に行ったが何が起きているのかまでは分からないでいた。
エスティアは未だにキーナに口を押さえられたままなので、もごもご言っているが何を言ってるかは分からない。
   ルゼ「ど、どうしたにゃ?シエルにゃん(^ ^;;ふにゃ、髪の毛逆立ってるにゃ〜(^ ^;;」
 ティレス「飲んだ物に何か細工がしてあったのでしょう・・・・・怖いですね(^ ^;;」
  シエル「体の中を・・・冷たい物が・・・・・かけぬけてるようなかんじ〜。」
  キーナ「胃でコアを消化すればおさまるから、数分間の辛抱ですよ、シエル。」
体の中を冷たい物がまわってる感じになり、シエルは震えて髪の毛も逆立ってしまったのだろう。
そしてキーナの言葉通り数分でその震えもおさまり、シエルは立ち上がると軽く背伸びをする。
  シエル「・・・・・うぅ〜ん、ようやくおさまったみたい。でもまだヒンヤリ感じる。」
  キーナ「実験は成功したようですね。そのヒンヤリ間は数日は続くと思います。
      では私はこれで失礼します・・・・・。テレポートっ!!」

  シエル「あっ、逃げた(^ ^;;文句を言う前に逃げるなんてぇ〜(--# ・・・・・ま、しょうがないか。」
実験が成功したのを確認すると、キーナはそそくさとこの場を立ち去った。そのためシエルは文句も言えず
怒りの矛先を探していたが、ようやく解放されたエスティアがシエルに飛びついてシエルの無事を確認する。
エスティア「大丈夫ですか、シエルさん(^ ^;;何か変なところがありませんか?」
  シエル「何だか体がヒンヤリするけど、普通に動けるから大丈夫だよ(^ ^)」
エスティアは抱きついたまま、シエルの髪や顔などを手で触っていると、心配しているルゼとティレスも来た。
   ルゼ「にゃ、にゃ、大丈夫にゃ?シエルにゃん。」
 ティレス「顔色も元に戻ったようですし、もう大丈夫でしょう。」
  シエル「そうそう、もう大丈夫だから各自撤収〜。私も部屋に戻るからね〜。」
こうして楽しい(?)お茶会は終わり、各自自分の部屋に戻っていった。



しかしシエルのヒンヤリ状態は数日ではなく半月は続いたのである。
しかもその間は少々食欲も落ちていたのが、不思議なところでもある。
 ティレス「あの飲み物の効果だったのでしょうか?不思議なこともある物ですね。」
  シエル「そんなに不思議な事じゃないと思うんですけど〜(^ ^;;」
 ティレス「真夏ほどではありませんが、まだ暑い日が続きますので
      皆さん、シエルさんのように元気に行きましょう(^ ^)」

  シエル「タップリ食べて栄養とって、残暑をのりきろうね〜♪」

2002年08月27日完成(^ ^;;

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