シエルちゃんの部屋

冒険日記番外編「氷室の中の謎の声・・・・・」



毎日続く夏の暑さに、さすがのシエルも少しバテ気味になってきていた。
そのため気晴らしをしようと、近くの町にエスティアとルゼの3人でやってきていたのである。
  シエル「暑くても町は活気があるね〜。さすがに帽子は欠かせないかな?」
エスティア「私達も帽子をかぶって来ればよかったですね。今日も日ざしが強いですし・・・・・。」
   ルゼ「明日からは出かけるときに帽子をかぶるにゃ〜(^ ^;;」
3人とも帽子をかぶっていないため、強力な日ざしを直接うけていた。
そのためシエルとルゼは結構汗をかいていたが、エスティアは少しくらいだったので
それぞれ暑さの感じ方が違うようである。もっとも、シエルは着ている物にも問題があるが・・・・・。
エスティア「とりあえずあのお茶屋さんで、冷たい物を飲みませんか?シエルさん、ルゼさん。」
  シエル「そ、そうだね〜(^ ^;;一休みして、それから何か探しに行こう。」
   ルゼ「ウチも賛成にゃ〜(^ ^;;この暑さを和らげたいにゃ〜。行くにゃ行くにゃ。」
エスティア「では行きましょう。お店はすぐそこですよ〜(^ ^)」
元気なエスティアを先頭にして、3人は近くにあったお茶屋さんに向かった。
お茶屋さんと言ってもお茶だけを売ってるのではなく、喫茶スペースも一緒にあるという感じである。
そして3人はお茶屋さんの中に入ると、数人のお客が熱いお茶とお茶菓子を食べていた。
店員さん「あっ、いらっしゃいませ〜(^ ^)そちらの空いてる席に座ってくださ〜い。」
  シエル「は〜い(^ ^)じゃあここの席に座ろっか・・・・・。よっ・・・・・っと。」
店の中は魔法石の冷房装置があり、外の暑さが信じられないくらい涼しい室内になっていた。
そのため元気を取り戻したシエルは、店員に言われたとおり空いてる席に座り、エスティアとルゼも座った。
そして壁に掛けられたメニューを見て何を頼もうか考えたが、いくつかのメニューに
販売中止の紙が貼られていたので、シエルはそれが気になり店員に聞いてみることにした。
  シエル「店員さ〜ん、こっち注文お願いしま〜す。」
店員さん「は〜い・・・・・。それでは何にいたしましょうか?」
  シエル「アイスグリーンティーってのを3つお願いします。それと、あの販売中止ってのは
      どんな物で何故中止になっているんですか?チョット気になったもので・・・・・。」

店員さん「しょ、少々お待ちくださいっ・・・・・(^ ^;;」
店員は注文の品を伝票に書くと、シエルの質問に答える前に奥の方に行ってしまった。
少し焦りの表情をしていたので、何か問題があるのかもしれない。しかしシエルは疑問に思う。
  シエル「あれ・・・・・?(^ ^;;どうしちゃったのかな?店員さん。」
エスティア「何か事情があるのだと思いますよ、シエルさん(^ ^;;・・・・・あっ、来ましたよ。」
  シエル「ホントだ。それに店長っぽい人も一緒に来てるね。やっぱり何かあるのかな?」
しばらくしてお茶の入ったグラスを3つ持った店員と、店長らしきおやじが2人でこちらにやってきた。
店員さん「お待たせしました、アイスグリーンティーです。それとお話は、店長からします。」
店長さん「それでは先ほどの質問にお答えします、お客様。お茶を飲みながらどうぞ・・・・・。」
  シエル「わっかりました〜。じゃあお願いしますね、店長さん(^ ^)いっただっきま〜す。」
店員がお茶の入ったグラスをテーブルの上に置いて、一礼してその場を離れた。
そしてシエルはさっそくグラスを持つと、ストローで少し飲んでみた。するとシエルの顔が笑顔になる。
  シエル「う〜ん、このお茶おいしいなぁ〜(^ ^)冷たいからサッパリもするし。」
店長さん「ありがとうございます、お客様。それと販売中止のメニューがあるのは
      氷を保管してます氷室から、妙な声が聞こえてきまして・・・・・。
      情けない話ですが、怖くて近寄れないのです(^ ^;;それで販売中止に・・・・・。」

店長の話を聞いて、シエルは氷室と言う場所に魔物か何かがいるかもしれないと考えた。
そのためしばらく考えたあと、販売中止のメニューを再開させるために現場を調べようと思ったのである。
  シエル「なるほど・・・・・。じゃあ、私達がその氷室ってのを調べてきましょうか?
      もし何かがいたら、倒すなりしてそこから外に出してあげるし・・・・・。」

店長さん「ほ、本当ですか?お客様。そうしていただけますと、ありがたいのですが・・・・・。」
  シエル「エスティアとルゼちゃんはどうする?私は1人でもいくつもりだけど。」
シエルの話に店長の顔が明るくなったが、シエルはハッキリと言う前にエスティアとルゼの意見も聞いてみた。
一緒に町に来ているものの、何も言わないのも悪いと思ったのだろう。するとルゼがまず話し始めた。
   ルゼ「ウチは戦いとかはダメにゃ〜(^ ^;;にゃから先に帰ってるにゃ〜。」
  シエル「うん、分かった。じゃあ食事の準備をお願いね〜(^ ^)エスティアはどうする?」
エスティア「私はシエルさんと一緒に行きます。お手伝いさせてください、シエルさん。」
ルゼとエスティアの話を聞いて、エスティアと2人で氷室の調査をすることが決まった。
そしてルゼはお茶を飲みほすと、お先にゃ〜と言ってお茶屋さんを出て家に帰った。
  シエル「じゃあ私達が氷室の調査をしますね。ところで氷室ってのは何処にあるのかな?」
店長さん「それでは氷室に行きますので、私の後についてきてください・・・・・。」
  シエル「じゃあ・・・・・・・・・・。おっとっと(^ ^;;お茶代がまだだったよね、これでいくらかな?」
店長が氷室に案内しようとしたのでシエル達はその後に続こうとしたが、お茶の代金を払っていないことに気付き
最近使い始めた小銭入れの中を見て、銀貨を数枚取り出して店長に見せた。
  シエル「銀貨数枚で足りるかな?アイスグリーンティー3つの代金・・・・・。」
店長さん「代金は仕事のほ・・・・・。分かりました、お代は銅貨24枚になります。」
エスティア「銅貨でしたら私こまかいのがありますので・・・・・はい、銅貨24枚です。」
最初店長はお茶代も仕事の報酬だと言おうと思ったが、シエルの表情を見てお代を貰うことにした。
そして銅貨24枚と言うと、シエルは小銭入れの中を見た。だがシエルが出すよりも早く
エスティアが銅貨を24枚を薬入れから取り出して、店長に手渡した。
店長さん「・・・・・はい、確かに銅貨24枚いただきました。では氷室に行きましょう。」
  シエル「ありがとう、エスティア(^ ^)さて、店長さんについていきますか。」
エスティア「はい、いよいよ探索の始まりですね(^ ^)頑張りましょう、シエルさん。」
銅貨を腰に着けた小銭入れに入れた店長は、そのまま店の奥に向かって歩いていく。
もちろんシエルとエスティアの2人もその後に続いたが、お客さんの珍しそうな視線が少し気になった。

店の奥に入って厨房を横切り、3人はいったん裏口から外に出た。
しかし少しの間をおいてすぐ別の建物があり、ドアには鍵が3つ掛けられている。
店長さん「この建物の地下が、氷室になってます。今鍵を開けますね・・・・・。」
  シエル「今の時点では。魔物の気配は感じないわね。でも、ここまで鍵を掛けるんだから
      地下には何かいるのは確実なんだろうね。さて、装備品を出しますか。」

店長はゆっくりと鍵を外すと、これまたゆっくりとドアを開いた。しかしその先にはまたドアがあり
シエルは装備品を身につけた後、不思議そうな表情でドアを見ていた。ドアは2つ目の方が頑丈そうである。
店長さん「最初のドアは戸締まり用でして、この2つ目のドアが、冷気を逃がさないようにと
      最近つけた頑丈で分厚いドアになってます。今から開けますが、よろしいですか?」

  シエル「私は準備できたけど、エスティアはどうかな?もう行ける?」
エスティア「私はいつでも大丈夫ですよ、シエルさん(^ ^)店長さん、お願いします。」
店長さん「それでは開けます・・・・・・・・・・。ふん・・・・・むっ。」
2人に確認をした後、店長は力を込めてドアを開け始めた。すると徐々に辺りの空気がヒンヤリしてくる。
そしてドアが半分開いたところで、店長は手を休めた。しかし人が通るには十分なほど開いていたので
シエルはエスティアの手をつかむと、そのドアから氷室の中に入っていく。
  シエル「それじゃあ氷室の探索に行ってきますね〜(^ ^)う〜んヒンヤリしてて気持ちいい。」
店長さん「行ってらっしゃいませ。お戻りの時にはドア付近にあるボタンを押してください。」
エスティア「ボタン・・・・・、あれですね。分かりました、店長さん。では行ってきます。」
  シエル「なるほど、中からは簡単に開かないようになってるのね。よし、確認おっけいと。」
店長に言われてボタンの位置を確認したあと、2人はゆっくりと通路を進む。
しばらく進むと地下へと続く下りの階段があり、下の方は暗くてよく見えなかった。
エスティア「ここを降りていくのですね。でも、真っ暗ではないですが暗いです(^ ^;;」
  シエル「暗いのは明かりの魔法を唱えれば大丈夫だけど・・・・・。この先、何かいるわね。」
エスティア「何かの・・・・・気配ですか?降りたらいきなりいるのでしょうか?(^ ^;;」
この先に何かがいると感じたシエルは、明かりの魔法を使おうかどうか迷ったが
エスティアが不安そうな表情をしていたので、明るくしてから進もうと決めた。
  シエル「それじゃあ明るくするよ・・・・・ライトフォーム。よし、これでOKっと(^ ^)」
エスティア「それほど下に降りるという感じではないのですね。見たところ1階下のようですし。」
  シエル「あんまり下に作っても、取りに行くのがめんどくさくなるからじゃないかな?
      じゃあ降りるよ〜。ゆっくり行くからゆっくりついてきてね、エスティア。」

階段の長さを確認したあとシエルがまず階段を下り始め、エスティアはその後に続く。
そしてゆっくりと階段を降りて下のフロアに到着した2人は、辺りの様子を目で調べ始めた。
エスティア「何かいるという感じではないですが・・・・・。綺麗な氷がたくさんありますね。」
  シエル「おそらく冬に出来た自然の氷だと思うよ。それと何かの気配はあの奥からする。」
エスティア「あの奥・・・・・ですか?壁があって行き止まりのようですが・・・・・。」
シエルがこの奥から何かの気配を感じたが、それより手前に壁があり、さらに奥に進めそうなドアとかは無い。
そのためエスティアは疑問に思ったが、シエルはゆっくりと壁の方に進むとコンコンと壁を叩いてみた。
  シエル「う〜ん、この音からすると普通の壁かな・・・・・。コンコン、コンコンっと。」
エスティア「壁に仕掛けがあるのでしょうか?私も調べてみますね・・・・・。あ、あら?」
シエルが左側から中央に向けて壁を叩いているので、エスティアは右側から壁を叩き始めた。
だが途中で壁があるのにスカッと言う感じで、手から壁の中に吸いこまれていってしまったのである。
  シエル「エ、エスティア!?一部が幻影の壁になってたみたいね(^ ^;;」
自己解析をした後シエルはエスティアが壁を叩いていた場所に急ぎ、自分も壁の中に入っていった。
するとその先には通路が奥に広がっていて、少し先でエスティアが倒れていた。
  シエル「エスティア、大丈夫?エスティア、エスティア〜。」
エスティア「・・・・・・・・・・う、うぅ〜ん・・・・。あっ、シエルさん。ここはいったい・・・・・。」
  シエル「氷室の先に、何かあるみたいだよ。こうやって隠し通路があるほどだし。」
シエルの言葉にエスティアはゆっくりと立ち上がって、キョロキョロと辺りを見たあと通路の先を見た。
エスティア「あの先に進むと、何かがあるんですね。行ってみますか?シエルさん。」
  シエル「気配はあの先からするから、行ってみないと。でも、この通路いつ出来たのかな?」
エスティア「いつ出来たと言うのは、どう言うことなのでしょう?最初からあったのでは・・・・・。」
エスティアはシエルの言ったことがよく分からず、自分の意見を言ってシエルの返事を待った。
それを聞いたシエルは壁をコンコンと叩くと、先ほど入ってきた場所を指さした。
  シエル「音の違いとあの幻影を見て、同時期に作られたものじゃないってのは確実ね。
      でも、誰がなんのために作ったかがハッキリしないのよね(^ ^;;」

エスティア「そうでしたか・・・・・。それも奥に進めば、分かるのかもしれませんね。」
  シエル「それじゃあ奥を調べに行こう(^ ^)そんなに広くないと思うから、すぐ分かるでしょ。」
こうして2人は奥へと通路を歩き始めたが、思ったよりも通路は長く続いている。
しかしいくら地下でも土地所有権があるはずで、そんなに長くは作れないはずである。
だが現に通路は直線で長く長く先へと続いていた。そのためシエルは明かりの魔法を解くことにした。
  シエル「ちょっと確認したいことがあるから、いったん明かりの魔法を解除するね。」
エスティア「分かりました。では暗くなったときの事を考え、シエルさんにつかまりますね。」
  シエル「じゃあ明かりを消すよ〜。・・・・・解除っ!!・・・・・・・・・・やっぱり(^ ^;;」
シエルは明かりの魔法を解除したが、辺りは先ほどと大して変わらない明るさを維持していた。
そのためシエルは妙な違和感を感じていたが、これである程度は原因が分かったようである。
エスティア「ほとんど明るさは変わりませんね(^ ^;;魔法が掛けられているのでしょうか?」
  シエル「その可能性が高いのよね。誰が掛けたのかが一番の問題なんだけど(^ ^;;」
エスティア「黒幕はそうとうな実力者のようですね(^ ^;;シエルさん、頑張りましょう(^ ^;;」
  シエル「明かりの魔法は高位の魔法じゃないんだけど、気配が増えて凄くなってきてる(^ ^;;」
いつのまにやら気配が2つに増え、増えた方の気配はもの凄く強大なものだったのでシエルは驚いた。

エスティア「凄い気配ですか?しかしいったい何処からここに来たのでしょう・・・・・。」
  シエル「あっ、そうか。別な入口でもない限りは、そうとうな術者になるよね。
      じゃあここからは慎重に進もうね。いきなり敵に遭遇じゃあ怖いし。」

2人は再びゆっくりと歩き始めたが、敵がかなり強そうな可能性があるので慎重に進んだ。
そしてしばらく進むと初めて右への曲がり角になっていて、2人は角の前でいったん立ち止まると
シエルがまず先の様子を覗くように見てみた。すると少し先で通路が終わっていて、そこにはドアがあった。
エスティア「どうですか?シエルさん。先には何があるのでしょうか?」
  シエル「少し歩けば通路が終わり、そこにはドアがあるよ。・・・・・いよいよ本拠地ね。」
エスティア「ドアの先には何が待っているのか、緊張してしまいますね(^ ^;;」
  シエル「暗かったらヤバイから、明かりの魔法を唱えとこっと。ライトフォーム。」
ドアを開けて先が暗かった場合、危険度が上がると思ったシエルは明かりの魔法を唱えてから
曲がり角を曲がって少し歩いてドアの前に立った。そしてエスティアもシエルの後で立ち止まった。
  シエル「じゃあ行くよ、エスティア。・・・・・それっ。」
エスティア「中は部屋のような感じになっていますね。・・・・・あっ、誰かいますよ(^ ^;;」
シエルが先に部屋の中に入り、エスティアはその後から部屋の様子を一通り見てみた。
すると奥の方に人影を見つけたので、シエルにその事を話すとシエルも部屋をよく見てみた。
  シエル「誰か・・・・・って、ま、ま、ま、ま、まさか・・・・・・(^ ^;;」
    ?「あら?シエルじゃないの。それにエスティアも一緒なのね。でもどうしたの?」
  シエル「どうしたの?じゃないですよ、キーナさまっ(^ ^;;何故ここにいるんですか?」
部屋にいたのはキーナで、どうしたのと言われたのでシエルは逆に何故ここにいるのかをキーナに聞いた。
するとキーナは一度後ろを向くと、クルッと回ってシエル達の方に体を向けた。
  キーナ「私はこの子の世話をこの部屋でしているだけよ。暑いところがダメな動物だから
      ちょっと場所を借りてるんだけど。それであなた達は何故ここにいるのかしら?」

  シエル「私達はお茶屋さんの店長に頼まれて、氷室の調査に来たんです。」
  キーナ「あら(^ ^;;この子の泣き声でばれちゃったのかしら。それで、これからどうするの。」
キーナは犬のような動物を抱きかかえて、シエルにこの後どうするのか聞いたが
言われた側のシエルは困ってしまった。何を言っても言い負かされそうな感じがしたからである。
  シエル「それはキーナ様が決めて下さい。私が言おうとしても、何かしそうですし・・・・・。」
  キーナ「まあ、別の場所で世話すればいいんだから、私はこれで帰るわよ。
      シエルはこっちのダミーの獣を使って、うまくごまかしておいてね。」

  シエル「あっ・・・・・ちょ、ちょっとキーナ様〜(^ ^;;・・・・・行っちゃった。」
魔法で狼のような獣を出現させると、キーナはあとはよろしくと言ってテレポートの魔法で姿を消した。
そして獣はシエルの方に寄ってきたので、シエルは獣を抱きかかえるとエスティアに向かって話し出す。
  シエル「しょうがない、この獣がいたということにしとこ、エスティア。」
エスティア「動物がいたということにはかわりないので、問題ないと思いますよ。」
  シエル「うん、そう言う考えもありだよね(^ ^)じゃあ戻ろっか。」
2人は部屋を出て、氷室の入口に向かって歩き始めた。そしてしばらく歩いて階段を上がり
通路を進んでドアの前に着いた2人は、同時にドアの横にあるボタンを押した。
だがすぐにはドアは開かず、少ししてようやくドアがゆっくりと開き、外の熱気も入ってきた。
店長さん「お待たせしました・・・・・。ちょっとお店の方が忙しくて来るのが遅れました。」
  シエル「そんなに待った訳じゃないから大丈夫だよ。そしてこれが声の主・・・・・だよ。」
店長さん「狼・・・・・でしょうか?しかし何処にいたのですか?その獣は(^ ^;;」
シエルは店長に声の主ということになっている獣を見せた。すると店長はこの獣が何処にいたのかが気になった。
エスティア「この氷室は店長さんが作られた物なのですか?それとも昔からあった物ですか。」
店長さん「氷室は昔からの物です。詳しいことは分からないのですが・・・・・。」
  シエル「なるほどね、それなら隠し部屋があるって事は知らなくても無理ないかな?」
店長さん「隠し部屋・・・・・ですか?その様なものがあるとは、先代からは聞いてませんが。」
エスティアの質問に店長が答えると、それを聞いたシエルが中の様子を説明した。
すると店長も獣のいた場所が理解できたようで、安心したがまた別の問題が浮かび上がって表情を変える。
  シエル「どうしたの?店長さん。まだ不安な点があるのかな?」
店長さん「あとはこの獣がどこから入ったか、と言うことだけですね。
      まあ、かなり前からいたのかもしれませんし、これ以上気にするのはやめときます。」

  シエル「それじゃあこれで一件落着だね(^ ^)発売中止のメニューも再開できるよね」
事件も無事(?)に解決し、いよいよシエルは発売中止だったメニューが食べられるのだと期待した。
そして3人は店の方に戻ると、シエルとエスティアは再び席につき、店長は厨房に向かう。
しばらくして店員が奥からやってきて、一部のメニューに貼られた販売中止の紙をはがした。
  シエル「これでいよいよ食べられるのね〜♪どんなのが出てくるのか、楽しみだなぁ。」
エスティア「そうですね(^ ^)・・・・・あっ、店長さんが来ますよ。あっ、かき氷ですね。」
店員が紙をはがして少しして、店長がかき氷のような物を2つ持って2人の所にやってきた。
店長さん「お待たせしました。こちらが天然氷を使用した極氷かき氷です。
      普通のかき氷とは違った食感を、お楽しみください。こちらは調査のお礼です。」

  シエル「確かにサラサラって感じじゃなくて、小さなツブツブって感じだよね。
      ほんじゃま・・・・・いっただっきまぁ〜す(^ ^)・・・・う〜ん、おいっしい〜。」

シエルはまず一口食べて、その食感を味わった。そしてその笑顔を見て、エスティアも食べ始める。
エスティア「いただきます・・・・・。これは美味しいですね〜(^ ^)食感もそうですが、氷もです。」
  シエル「そうだよね。だから氷室に入れなかったときは、販売を中止したんだね。」
店長さん「はい、このかき氷は氷が命ですので・・・・・。ではごゆっくりとどうぞ。」
かき氷を食べた2人の笑顔を見て、店長は満足そうに奥へと戻っていった。
そしてシエルとエスティアの2人はかき氷をゆっくり味わい、夏の暑さのダメージを和らげたのである。



夏も本番になり暑い日が続きますが、かき氷でも食べて一休みしませんか?(爆)
それでは元気に頑張って、この夏をのりきりましょう(^ ^)

このお話に関するご意見等はE-MAIL: ryuzer@m1.interq.or.jpへどうぞ(^ ^)

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