定番な年越し?シエルの日常非日常(爆)

1年の終わりに近づいた12月の31日、シエルは庭で準備運動をしていた。
庭には臼と杵があるところを見ると、これから餅つきでもするのだろうか?
  シエル「おいっちにぃ〜さんしぃ〜。う〜ん、これ位やっとけば大丈夫かな?」
   夏風「シエル殿、そろそろ餅米を持ってくるけど、準備はいいかい?」
  シエル「うん、もう大丈夫だよ(^ ^)早くやろうやろう〜。お腹も空いてきたしね。」
2人が話している内に、ルゼとエスティアが餅米を載せたワゴンを動かして庭にやってきた。
   夏風「お腹が空いたって・・・・・(^ ^;;ついた餅はすぐ食べるんじゃないんだからね。」
  シエル「えっ・・・・あ、あはははは(^ ^;;わ、分かってるってばっ。」
エスティア「餅米も出来上がりましたので、始めましょうか(^ ^)ではシエルさん、お願いします。」
   夏風「相方はあたいがやるよ。これは慣れが必要だし、シエル殿が途中で食べないよう
      見張ってなきゃいけないしね。じゃあシエル殿、いつでも始めていいよ。」

つきあがった餅は正月用なので、すぐには食べられないのは当然なのだが
シエルはすぐ食べるものだと勘違いしていたようである。そのため夏風はこねる役をやることにした。
   ルゼ「シエルにゃん、少しくらいにゃら食べられるにゃ。だからがんばるにゃ〜(^ ^)」
  シエル「よぉ〜っし(^ ^)そう言うことなら頑張るぞぉ〜。じゃあいきますか。」
   夏風「分かってると思うけど、あたいの手はつかないでおくれよ。」
餅も食べられることが分かって元気が出たシエルは、杵を持って臼に向かって杵を振り上げ振り下ろす。
そしてまた杵を振り上げたときに、夏風が餅をこねてその後シエルがまた餅をつく。
  シエル「よいしょ、よいしょっと。ぺったんぺったん餅つき楽しいな♪」
   夏風「まだまだ余裕があるから、もう少し早くついても構わないよシエル殿。」
  シエル「あらそぉ〜お〜?ならもっと早くついちゃうよ。それそれ〜♪ぺったんぺったん。」
   ルゼ「うにゃにゃ、凄いにゃ凄いにゃ〜。これにゃらもっとつけそうにゃにゃ。」
シエルと夏風の餅つきの早さを見て、もっとつけると思ったルゼはワゴンをおして台所に向かう。
そしてシエルと夏風は、徐々にペースを上げて餅をつく。その様子を見ているエスティアは
最初のうちは笑顔で見ていたが、餅つきのペースが上がるにつれ、心配になってきたようだ。
エスティア「だ、大丈夫なのですか(^ ^;;何だか見ていると恐くなってくるのですが(^ ^;;」
   夏風「あたいならまだまだ大丈夫だよ。これなら早く餅つきが終わるんじゃないかな。」
  シエル「う〜ん、だんだんおいしそうになってきてるのよね(^ ^;;食べたいなぁ・・・・・。」
餅がつきあがってくると、シエルは食欲をそそられたようであり、だんだん目の色が変わってきた。
しかし何とか我慢して餅をつきあげると、エスティアといつのまにかやってきたティレスが
餅を臼から取りだして近くに置いたテーブルの上に置き、手際よく形を作り始めた。
   ルゼ「シエルにゃ〜ん、追加にゃ〜。この分は半分おやつに出来るにゃにゃ。」
   夏風「おおっ、シエル殿の目つきが変わったぞ(^ ^;;」
  シエル「そう言うことなら一気につくわよぉ〜(^ ^)さあ夏風、準備はいいかな?」
   夏風「一気にって言っても、先ほどより速さを上げないでおくれよ(^ ^;;」
追加の餅米が用意され、さらにつき終われば食べられることが分かったシエルは
俄然やる気が出てきたようである。しかしそれを見た夏風は心配になる。
そして餅つき第2弾が始まったのだが、案の定最初から早いつきかたになったので
夏風は2回に1回こねるのがやっとという感じになった。
  シエル「それそれ〜。餅つき餅つき楽しいなぁ〜(^ ^)夏風、遅れてるよ。」
   夏風「シエル殿が早すぎるんだよ〜(^ ^;;少し遅くしてくれないと、追いつけないよ。」
  シエル「まあそろそろおいしそうな感じになってきたから、チョットペースを落とすね〜。」
餅がいい感じにつきあがってきたので、シエルはペースを落として餅をつき、いい感じでつきあがった。
すると待ちきれなくなったシエルは、臼から餅を少し取ると、パクッと食べてしまったのである。
   夏風「あ〜あ、シエル殿がそのまま食べちゃったよ(^ ^;;」
   ルゼ「どうにゃ、シエルにゃん?餅はおいしいかにゃ?」
  シエル「うん、おいしいね〜(^ ^)自分でついたのだと、なおさらおいしいよね。」
つまみ食いしても怒られなかったので、満面の笑みでシエルは餅を食べた。
そしてその後先ほどの餅を分け終えたエスティアが、新しい餅を取りにこっちにやってきた。
エスティア「こちらの方は終わりましたので、次の方を丸めますが・・・・・。
      あら、シエルさん。そのままでもおいしいですが、あとは焼きますか?」

  シエル「うん、焼き餅もおいしいもんね(^ ^)じゃあそれもお願いね〜。」
   ルゼ「シエルにゃん、その前に臼と杵を洗っておいてほしいにゃ。後かたづけも大事にゃ。」
ルゼに片づけを頼まれたシエルは、嫌な顔ひとつせずに井戸の方に杵と臼を持っていく。
断れば食べられなくなると言うのを痛いほど分かっているシエルは、素直に従ったと言う感じである。
  シエル「これを洗えば、あとは食べるだけだから頑張らなきゃね〜。ごしごし〜っと。」
その後シエルは丁寧に杵と臼を洗い、井戸の近くに立てかけて水切りをすることにした。

そして日は暮れ夜の11時半、年越しももうじきとなった食堂では・・・・・。

  シエル「あ〜あ、ちょっと夕食物足りなかったなぁ。おかわりって言ってもくれなかったし。」
   夏風「これから新たなお楽しみが待ってるんじゃないのかな?ほら、匂ってきたよ。」
エスティア「年越し蕎麦が出来ましたので、皆さん食べましょう(^ ^)シエルさんのは特別ですよ。」
夕食が少なかった訳が今分かったシエルは、また食べられることが嬉しかった。
そしてエスティアが蕎麦を持ってやってきたが、何だか量がたりない気がしたのである。
  シエル「なるほど、蕎麦があったのね(^ ^)だから夕食おかわりできなかったの?」
エスティア「それもありますが、今回はシエルさんだけ蕎麦の量が多いんですよ。
      ですので夕食の量を控えめにしたのです。ほら、ルゼさんが持ってきましたよ。」

   ルゼ「年越しわんこそばにしてみたにゃ〜。シエルにゃんなら食べられると思うにゃ(^ ^)」
話している内にルゼが大きなワゴンにたくさんのお椀を乗せて、シエルの側にやってきた。
その後ろには大きな桶とポットを載せたワゴンをおして、ティレスがやってきた。
  シエル「じゃあいつでも始めていいよ〜(^ ^)お腹結構空いてるからね。」
   ルゼ「ルール分かってるみたいにゃから、始めるにゃにゃにゃ〜(^ ^)
      ティレスにゃん、お手伝いよろしくにゃ〜。みんにゃは先に食べててにゃ。」

話し終えるとルゼはシエルにお椀と箸を手渡し、自分自身は蕎麦の入ったお椀と手にとり準備する。
シエルの方はお椀を左手に、箸を右手に持ってその手で蓋を取ってわんこ蕎麦が始まった。
  シエル「一気に大量って訳じゃないのが、チョット物足りないんだけど・・・・・。」
   ルゼ「でも凄い食べっぷりにゃ、シエルにゃん。もう20杯はいってるにゃ〜。」
 ティレス「たくさんありますのでたくさん食べてくださいね、シエルさん(^ ^)」
夕食を食べたと言うのにシエルの食欲は凄まじく、ものの数分で50杯近くを食べてしまった。
しかもペースを落とすことなく順調にお椀が減っていくので、ティレスは空いたお椀に
桶に入った蕎麦を入れてワゴンの上に置いた。一方シエルの方は食べるペースが落ちないでいる。
  シエル「う〜ん、おいしいおいしい(^ ^)この蕎麦おいしいねぇ♪まだまだいけるよ〜。」
   夏風「あたい食べ終わったから、ルゼ殿も蕎麦を食べるといい。あと少しで年を越すから。」
エスティア「ティレスさんは、私が替わりますね。ティレスさんも蕎麦を食べてください。」
シエルは相変わらず食べ続けているが、ルゼとティレスはまだ蕎麦を食べていない。
なので食べ終わったエスティアと夏風が役目を替わって、シエルのわんこ蕎麦を食べるのは続く。
   夏風「しかし・・・・・底なしなのかい?シエル殿の胃袋は(^ ^;;もう200杯くらいは
      いってると思うよ。これなら食べながら年越ししそうな雰囲気だね。」

  シエル「もぐもぐもぐ。こういう年越しもありだよね〜(^ ^)あとどのくらいで年が明ける?」
エスティア「もうじきですよ、シエルさん(^ ^)あと3分を切りましたね・・・・・。」
食べている内に今年も終わりに近づき、あと3分もすれば新年になると言うところまで来た。
だが相変わらずなペースでシエルは蕎麦を食べ続け、220杯を食べたところで外から鐘の音が聞こえてきた。
   夏風「この鐘が鳴り終わったら新年だよ、シエル殿。しかし除夜の鐘とは雰囲気出るねぇ。」
  シエル「確か108回鳴るんだっけ?だったらその位は食べちゃうぞ〜。もぐもぐ。」
   夏風「もう何も言うまい(^ ^;;さあ、どんどん食べちゃっておくれ。」
鐘の音に合わせるかのようにパクパクと食べるシエルを見て、夏風は半刃呆れてしまった。
しかし鐘は40回、80回と鳴り、いよいよあと数回で年が明けるところまで来た。
   ルゼ「そろそろ新年がやってくるにゃ〜。シエルにゃんの状況はどうかにゃ?」
   夏風「相変わらず食べまくってるよ(^ ^;;蕎麦の方はまだあるのかい?」
エスティア「そのワゴンに載ってる分で終わりです、夏風さん。これはもしかしますと・・・・・。」
  シエル「あともうチョイ?ならば一気に〜もぐもぐっ・・・・・・・っと。これで終わりっと。」
シエルが用意された最後の蕎麦を食べ終わるのと同時に、108つ目の鐘がなった。
   ルゼ「凄いにゃ凄いにゃ、鐘と同時に食べ終えたにゃ〜(^ ^)」
肉屋のおやじ「う〜ん、ルゼちゃんの予想通りになっちゃったねぇ(^ ^;;」
  シエル「あ、あれ?何で肉屋のおじちゃんがここにいるの?それに予想通りって一体(^ ^;;」
喜ぶルゼを見てシエルも嬉しくなったが、いつのまにかよく行く肉屋のおやじがいたので驚いた。
しかも予想がどうこういっているので、シエルは何が何だか分からなくなってしまう。
   ルゼ「それにゃあ約束にゃ、おじにゃん。約束の品を持ってきてにゃ〜(^ ^)」
肉屋のおやじ「朝になったらでいいかい?ルゼちゃん(^ ^;;さすがに1人では持てないからね。」
   ルゼ「分かったにゃ。にゃあよろしくにゃ〜(^ ^)・・・・・シエルにゃん、どうしたにゃ?」
  シエル「もしかして、私を使って何か賭けてなかった?ルゼちゃん。」
肉屋のおやじは早々と引き上げていったが、そのやりとりを疑問に思ったシエルはルゼに詰め寄る。
   ルゼ「正月は食費がかさんで大変にゃ、にゃからこうして勝負したわけにゃ〜。」
  シエル「ぐっ、そう言われちゃうと反論できないわね(^ ^;;まあ、しょうがないか・・・・・。」
反論しようにも一番食べるのがシエルなので、何も言えなくなってしまった。
そしてチョット落ち込んでいるところに、エスティアがこのあとどうするかをみんなに聞いて話題を変える。
エスティア「新年になりましたことですし、このあとはどうしますか?皆さん。」
   ルゼ「とりあえずはこのお椀を洗って、それから初詣にでも出かけるにゃ〜(^ ^)」
   夏風「そう言う事なら、シエル殿がもう一働きだね。じゃああたいは休ませてもらうよ。」
  シエル「まあ自分で食べた物だしね。ちゃっちゃと洗っちゃいますか〜。」
こうして相変わらずの食べっぷりを見せて、シエル達は年を越したのである。
今年も1年、またシエルは本来の路線から脱線しまくり、たべつづけるのであろうか・・・・・?







この後みんなで洗い物をして、シエルとエスティアとルゼとティレスの4人は初詣に出かけました。
今年も1年、元気で頑張ってくれることでしょう(^ ^)
平和で楽しい1年でありますように・・・・・。今年もよろしくお願いいたしますm(_._)m
2001年12月31日完成(^ ^;;



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